防塵マスクの正しい選び方、使い方 |アスベスト|粉塵

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防塵マスク

研磨、粉砕、切削、穿孔などの作業工程では、微細な粉じんが発生し、これを吸入・ばく露
することで、じん肺などの健康障害を起こすことがあります。この粉じんやヒューム(金属の
微小な固体粒子)のばく露を防ぐために、呼吸によって吸引した粉じんなどをろ過材によって
除去するマスクが「防じんマスク」です。
防じんマスクには、「取替え式防じんマスク」と「使い捨て式防じんマスク」があります。

防塵マスク イラスト

取替え式防じんマスクは、部品が破損したり、性能が低下した場合、その部品を交換、あるいは修理することによって再び使用することができるマスクです。取替え式には、口と鼻の部分だけを覆う「半面形面体」と、顔全体を覆う「全面形面体」の二種類の面体があり、全面形は、ほこりが著しく多い時など、眼の防護も同時に必要な場合に使用します。
一方、使い捨て式防じんマスクは、表示されている使用限度時間に達した場合や、変形や汚れによって著しく性能が低下したような場合に、マスク全体を廃棄し、新品と交換しなければならないマスクです。 作業に応じて、適切な防じんマスクを選定し、使用することになります

防塵マスク イラスト2

パッと読むための見出し

防塵マスクの歴史

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取替え式防じんマスクの歴史

産業用マスクとして、国産第一号のマスクが開発者は重松 廷造です。
大正6(1917)年に会社をやめ、独立して職業病予防のため防じんマスクの研究開発をはじめて国内第1号の防じんマスクを開発しました。

国内第1号の防じんマスクは天然海綿と天然ゴムからできていました。しかし、当時はほとんど売れず、マスクの価値が鉱山や化学工場で認めら れるようになったのは、昭和に入ってからです。

国産第一号防塵マスク
粉じんを捕集する部分のろ過材に天然海綿を、顔と接触する部分の面体に天然ゴムを使用し、外観は、現在使用されている防じんマスクとあまり変わらないようにみえます。しかし、マスクの中身、すなわち、ろ過材と面体の性能および材質については次の表に示すとおり、著しい進歩と変遷をとげてきました。

濾過材の目を細かくすれば捕集効率(捕集性能)が高くなります。しかし、それに伴って空気の流れる道が狭くなり、作業者は呼吸が苦しくなります。捕集効率を高めると吸気抵抗が高くなり、吸気抵抗を低くすると捕集効率が低下する………そうした問題を解決する濾過材が、静電濾過材」です。
これは、太さ20マイクロメートル程度の羊毛(現在は化学繊維)の繊維に静電気を帯電させ、その電荷を閉じ込めるために特殊樹脂加工を施し、その静電気の力によって粉じんを捕集
するろ過材です。

繊維の目を細かくする必要がないために、単位面積当たりの吸気抵抗が低く、比較的小さな面積であっても、高い捕集効率(捕集性能)が得られる特徴を有し、日本で多く使用されるようになりました。
一方、メカニカルフイルタは0.5マイクロメートルと極めて細いガラス繊維を使用し、繊維間の隙間は静電ろ過材の約20分の1と、繊維密度が高いろ過材です。開発当初は、吸気抵抗が高いため、ろ過材として不向きでしたが、平らなろ紙を折り畳んでコンパクトにする技術が開発されたことにより、広いろ過面積が得られるようになり、その結果、呼吸の苦しさが解消されました。

その後、ろ過材表面に撥水・撥油加工された製品なども登場し、微細な水滴(ミスト)が浮遊する現場で使用しても吸気抵抗がほとんど上昇しない特徴を持つ防じんマスクが市販されています。
現在、取替え式防じんマスクのろ過材には、この静電ろ過材とメカニカルフィルタの二種類が使われています。また、顔面と接触する面体の材質については、開発初期の天然ゴムからネオプレンなどの合成ゴムが用いられるようになり、近年ではフィット感のよいシリコーンゴムがよく使用されています。

使い捨て式防塵マスクの歴史

1950年代後半、ポリエステル繊維を加熱・圧縮して三次元に成形する技術が開発され、この技術を使い、1960年頃、不織布を顔面に合うように成形したカップ型のマスクが、米国で開発・発売されました。

この当時の製品は、現在の使い捨て式防じんマスクと形状がよく似ているものの、フィルタの捕集性能が十分ではないため、毒性のない一般粉じんに対してだけしか使用できませんでしたが、ガーゼマスクのように唇が直接触れないため、衛生的に良いという点で受け入れられていました。

このカップ型のマスクを産業用防じんマスクヘ応用しようと試みる中で、フィルタ性能は飛躍的に向上しました。
1960年代、産業用防じんマスクに、フィルタと面体が一体であるマスクの規格はどこの国にも存在しませんでした。このためカップ型のマスクが、取替え式防じんマスクと同等の性能があると認められるまでには多くの検討が必要であり、1072年、米国において初めて、産業用防じんマスクとしての認定を受けました。

これを契機として、イギリス、西ドイツ、スウェーデン、フランス、カナダなどの諸外国で、政府機関の認定を受けることになりました。

日本では、1980年、労働省(現厚生労働省)から「簡易防じんマスク」という名称で認定が受けられることになりました。国家検定ではないものの、認定により一部の作業では使用が認められ、使い捨て式防じんマスクは、その快適な装着感と使いやすさから、多くの作業者の支持を得ることになりました。その結果、1988年に当時の労働省(現厚生労働省)の構造規
格に使い捨て式防じんマスクの規定が定義され、国家検定の対象となったのです。

防塵マスクとは?|国家検定合格品 |粉塵

防塵マスクは,作業環境中の粒子状物質を濾過材によって捕集し,着用者が清浄な空気を吸入することができるマスクで,呼吸用保護具の中でも最も多く使用されています。
防塵マスクは,必ず厚生労働省の「防塵マスクの規格」に基づく国家検定に合格したものを使用しなければなりません。国家検定に合格したマスクには,図1に示す検定合格標章が取り付けられています。

 面体用             濾材用

防塵マスク 検定合格標章 面体

濾材用防塵マスク検定合格標章

防塵マスク 英語:dust mask,  dust protective mask

防塵マスクの名称 |フィルター

防塵マスクは濾過材,面体(接顔体,吸気弁,排気弁,吸気弁座,排気弁座,ホルダー,キャップ,しめひも等)から構成されており、その一例を下の図に記載。

防塵マスク 名称

防塵マスクの構造別種類 |防塵マスク JIS規格

防塵マスクには,表1に示す種類があります。
取替え式防塵マスクには,隔離式と直結式があり,おのおのに全面形と半面形があります。使い捨て式防塵マスクは,排気弁付きと排気弁無しがある。
表1 防じんマスクの種類

取替え式防塵マスク

隔離式
直結式
使い捨て式防塵マスク

厚生労働省 防じんマスクの規格改正

厚生労働省は2000年9月11日 労働省告示第88号で防じんマスクの規格及び防毒マスクの規格の一部を改正しました。この告示は2000年11月15日から施行された。
この告示により防塵マスクは新たに12種類に分類され作業内容、粉塵の種類によって使用する防塵マスクの区分が明確に定められる。

規格改正の趣旨

1.技術の進展、材料の進歩などによる性能の向上に従い性能基準を改訂。
2.性能試験方法についてはグローバル化を図り、共有化を取る。
3.作業の状態、有害物質などの発散の状態などを考慮した区分を設定。

防塵マスク取替え式 |規格 DS1 DS2

マスクを使用中,ヒモが痛んだり,機能を減じたとき,その部品を交換して,さらに使用を継続することを前提としたマスクです。
このマスクは,使用の前後に点検し,清掃などの適切な管理を行わなければなりません。
また,交換できない部品にその機能を損なうような損傷を生じた場合は,マスク全体を交換します。
取替え式防塵マスクの中で多く使用されているのは,直結式の半面形ですが,眼の防護もしたい場合や,特に高い防護性能を望む場合には,顔面とのフィットネスのよい全面形が最適です。
取替え式防塵マスクは,着用者自身がその顔面と面体とのフィッテイングの良否を簡単にに検査できるものであることが重要です。

防塵マスク使い捨て式 |規格 DS1 DS2

マスクを使用中,下記のような状態になったら,マスク全体を廃棄し,新品と交換することを前提としている一回限り使用のマスクです。
① 機能の減少
② 粉じんが堆積による呼吸困難,汚れがひどくなったとき(清浄化
による再使用は不可。)

③ 変形した場合(顔面との密着性に不具合を感じたとき)
④ 表示してある使用限度時間を超えたとき
b)粒子捕集効率による防じんマスクの等級別記号
防じんマスクは,粒子捕集効率および試験粒子の種類によって等級が分けら
れ,防じんマスクの種類も含めて表2に示す等級別記号が用いられます。
表2 等級別記号

種類 粒子捕集効率(%) 等級別記号
DOP粒子による試験 NaCl粒子による試験
取替え式防塵マスク 99.9以上 RL3 RS3
95.0以上 RL2 RS2
80.0以上 RL1 RS1
使い捨て式防塵マスク 99.9以上 DL3 DS3
95.0以上 DL2 DS2
80.0以上 DL1 DS1

防塵マスク 等級別記号の意味 |国家検定区分

下の等級別記号には,次のような意昧があります。
R:取替え式防塵マスクであること
(取替え式の対応英語であるReplaceableの頭文字)
D:使い捨て式防塵マスクであること
(使い捨て式の対応英語であるDispoableの頭文字)
L:液体粒子による試験に合格していること
(液体の対応英語であるLiquidの頭文字)
S:固体粒子による試験に合格していること
(固体の対応英語であるSolidの頭文字)
1,2,3:粒子捕集効率の最低値によるランクに対応
S級の濾過材は,固体粒子に対しては有効であり,L級の濾過材は,固体粒
子とともにオイルミスト等に対しても有効な濾過材です。

N95規格防塵マスクとは? | N95規格=DS2規格

アメリカ労働安全衛生研究所(NIOSH)が作成した規格で作られた防塵マスクのこと。

N95規格は米国労働安全衛生研究所(NIOSH)が定めた規格で、DS2規格は日本の厚生労働省が定めた規格です。おのおのの規格に合格したマスクにはN95またはDS2の表示がされています。日本国内の工場の作業現場でマスクを使用する場合は、日本の国家検定品を使うことが法令で義務付けられていますが細菌や震災対策、粒子状物質(PM2.5)対策にはN95、DS2両方ともに吸引の危険性低減に効果があります。

N95規格とDS2規格の性能はほぼ同じです。防塵マスクを正しく装着し、顔にフィットさせれば粒子状物質(PM2.5)、細菌、放射性粉塵の吸引の危険性を低減する目的にはどちらのマスクも有効です。

3年前の2013年に中国日本大使館は「北京市等の大気汚染について」の中で、外出する場合に着用するマスクの種類として「N95」を推薦しています。

N:耐油性なし R:耐油性あり P:防油性あり 性能
N95 R95 P95 0.1~0.3μmの微粒子を95%以上除去できる性能
N99 R99 P99 0.1~0.3μmの微粒子を99%以上除去できる性能
N100 R100 P100 0.1~0.3μmの微粒子を99.97%以上除去できる性能

防塵マスクの粒子捕集機能 |火山灰 |粉塵

防塵マスクの濾過材が,粒子状物質(火山灰、岩石等の粉塵,金属,ヒューム,ミスト等の総称)を捕集する機能は色々ですが,代表的な濾材の種類とその機能は,下記に記載。

防塵マスク 静電濾材(静電気による捕集)

機械的,電気的方法で静電気を帯電させた羊毛、合成繊維の不織布、最も多く使用されている濾過材です。
単位面積当たりの通気抵抗が低いので比較的小さな面積で作られているのが特長。溶接ヒュームやオイルミストなどを捕集すると粒子捕集効率が低下する傾向があり、近年,種々の改善によって高い効率を維持するものがあります。岩石粉塵には問題が少ないようです。

図1 防じんマスクの例(その1)

防塵マスク事例

画像出典先:護具ハンドブック 社団法人 日本保安用品協会編より

防塵マスク メカニカルフイルタ(衝突などの機械的作用による捕集)

緻密な濾紙フイルタから作られている濾過材で,捕集原理がシンプルなメカニカルフイルタなので,どのような粒子状物質を捕集しても捕集効率の低下が僅かしかありません。防塵マスク メカニカルフィル

非常に性能が高いものも製造可能ですが,単位面積当たりの通気抵抗が高いので,折り畳んで通気面積を大きくし,通気抵抗を低下させて、呼吸しやすくしています。
撥水または撥油加工をしたものもあり,霧粒、ミストの浮遊する現場にて使用しても,吸気抵抗がほとんど増加しない特長があり、呼吸がしやすいです。

防塵マスクの正しい選び方

①粉塵作業場で使用する防塵マスクの選択にあたっては、国家検定合格品の中から作業条件、粉塵の有害性などを検討し諸条件を満足するものを選ぶことが必要である。

②オイルミスト等が混在している場合にはLタイプを使用し、オイルミスト等が含まれていない場合には、S,Lどちらでも使用可能である。

③防塵マスクは環境空気中の酸素濃度が18%以上あるところでのみ使用できる。
④着用者の顔面に合った防塵マスクを選択のこと。

粒子の捕集効率が高い、高級な値段の高い防塵マスクを着用しても、着用者の顔面と防塵マスクの面体との密着性が悪ければ隙間が発生しその隙間から粉塵がマスク内に侵入、防塵マスクの効果を20%以上低下させてしまう。

よって防塵マスクの面体は、着用者の顔面に合った形状と寸法のものを選択しなければならない。

メーカー別 防塵マスクの選び方 |価格 比較

興研 |国内の防塵・防毒マスク2大メーカーの一つ

国内トップシェアを誇る「防塵マスク」を基盤に防毒マスク及び送気マスクの標準品の設計及び製造している。
興研の呼吸追随形のブロワーマスクは、吸気時だけブロワー(電動ファン)が作動し、従来のブロワーマスクの弱点である呼気時の息苦しさを解消。まるでマスクを使っていないような自然な呼吸を実現した世界初の画期的な製品。

おすすめ商品:【興研】 取替え式防塵マスク 1015型

シリコーン面体採用、肌にやさしく、耐久性 向上
ビギナーにも使いやすいシンプル構造
石綿(アスベスト)類対策用:レベル3対応可能

1015-02型 性能表

粒子捕集効率 吸気抵抗 排気抵抗 重量
平均実測値 98.6% 66Pa 28Pa 113g
性能 95.0%以上 80Pa以下 60Pa以下 129g以下

*興研の防塵マスクを詳細に記載したブログありました、参考になります。

知ってほしい防塵マスクのこと 興研サカヰ式1005R

取替え式防じんマスク1015型 説明動画

重松 シゲマツ |国内の防塵・防毒マスク2大メーカーの一つ

産業用防毒マスクの占有率、高く、官公庁向けの実績もあり、防毒マスクがメイン商品。

防塵マスクを初めとし防毒マスク、送気マスク、電動ファン付き呼吸用保護具、空気・酸素呼吸器、保護めがね、保護衣類の製造、販売しているトップメーカー。

おすすめ商品:重松 防塵マスク DR77R

コンパクト設計で視界良好。広い下方視野で足元まで良く見えます。
●ケースレスで経済的、ろ過材は、ケースレスで、フィルタのみを交換するだけですので、経済的です。
●ろ過材交換が簡単、外すときは、つまんで「ポン」、付けるときは「カツッ」とキャップを押し込むだけです。

国家検定区分RL1合格品です。

<仕様>
粒子補修効率 82.0%以上
吸気抵抗 70Pa以下
排気抵抗 70Pa以下
吸気抵抗上昇値 270Pa以下
質量 120g以下

防塵マスク 重松 【DR77R】 取替え...

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価格:1,490円(税込、送料別)

ミドリ安全  使い捨て式防じんマスクSH6022

産業用安全衛生保護具・環境改善機器・電気計測器など安全衛生に関連する機材の製造販売を行う企業である。

おすすめ商品:使い捨て式防じんマスク SH6022 DS2 頭部掛式

【規格】
国家検定合格 第M154号・区分DS2

[特長]

1)ドッグイヤー縁つきで型崩れを防止。

2)バンドは肌に優しい糸巻ゴムを使用。

3)ヘッドバンドは頭掛けとフック式(長さ調節可能)の2種類を用意。

4)排気弁から湿気や熱を逃がし、ムレにくく呼吸が楽。

【入数】10枚

3M ジャパン |防じんマスク 6000 |8710-DS1

一般消費財、一般工業、サニタリー、ヘルスケアなど多岐にわたる製品を製造、販売。

 おすすめ商品 取替え式 防じんマスク 6000/2091-RL3 ミディアム

・交換用濾過材として、3M™濾過材2091の他に、3M™濾過材2097も取り付けが可能。
・4点支持締めヒモで、高い密着性。
・DOPミスト捕集効率99.9%以上の高い性能を誇る濾過材を採用、RL3に合格した半面形取替え式防塵マスク。
・防塵マスク国家検定区分RL3 合格品。

おすすめ商品 使い捨て式防じんマスク 8710-DS1 国家検定合格品

■現場用アイテム
■1箱入数:22枚
■国家検定合格品(DS1)
■材質:PP

TRUSCO トラスコ中山  高性能防じんマスク  DPM33

顔に吸い付くような密着性とソフトな装着感。
高性能ろ過材使用。撥水・撥油性ろ過材で水も油もはじきます。
広い下方視野を確保。

国家検定区分 RL1 合格品(型式検定合格番号第TM76号)型式名称:DR33L
粒子捕集効率(%):82以上
吸気抵抗(Pa):70以下
排気抵抗(Pa):60以下

TRUSCO 高性能...

TRUSCO 高性能…
価格:2,628円(税込、送料別)

防塵マスクの正しい装着方法|マスクの正しい付け方

フィルター性能が高く、自分の顔に合っているマスクを選んでも自分の顔にあったサイズを選び、正しく装着しないと防塵マスクの効果は低下します。

2本のゴムバンドで確実に固定し2本のゴムバンドを頭頂部と首の後ろから引っ張ることで顔に密着させます。

また、装着後も、作業によるマスクズレが発生しますので随時、隙間がないかを確認し安全を確保しましよう。

サイズ大中小・・・鼻・口・顎をしっかり覆うことのできる自分の顔のサイズに合ったもの選択。
装着感・・・マスクの取扱い説明書に明記されている内容を確認、正しく装着。緩い感じがしたら締め紐で調節。

3M ジャパンの防塵マスク装着方法(女性編) 動画

Vフレックス(TM) 防じんマスク/防護マスク装着方法です。

取替え式防じんマスク 6000/2091-RL3 正しい付け方

3M(TM) 取替え式防じんマスク 6000/2091-RL3のマスクの装着方法です。

装着後のフィットチェック|漏れ率チエツク

マスクを装着した際には、作業にかかる前に必ず漏れ率をチェックする必要があります。

この漏れ率のチェック、すなわちフイットテストの方法には、陰圧法とマスクフイッテイング試験装置を用いる方法の二つがあります。

① 陰圧法

マスクの空気取り入れ口をフイットチェッカーや手のひらで軽くふさぐことにより、ろ過材からの空気を遮断し、呼吸が苦しくなるか否かを確認する方法です。苦しくなければ、顔面と面体との接触面から漏れが生じているので、装着をし直します。

多くは面体の位置を上下に移動させる、あるいはしめひもの締め具合を調整することにより、正しくフイットさせることができます。

マスクフイッテイング試験 陰圧法1

マスクフイッテイング試験 陰圧法

画像出典先:知っておきたい保護具のはなし

② マスクフイッテイング試験装置を用いる方法

マスクフイッテイング試験装置(写真)を用いることにより、面体からの漏れ率が定量的に表示されます。
マスクフイッテイング試験装置は、一般の事務所あるいは休憩室などの室内の空気中に浮遊している粉じんを利用して、作業者が使用する防じんマスクを着用した状態で、そのマスク面体の内側と外側の粉じん濃度を光散乱方式により測定し、マスク(内側の粉じん個数/
外側の粉じん個数)の比より、顔面と面体との隙間からの粉じんの漏れ率を求めるものです。

マスクフイッテイング試験装置
防毒マスクにおいても、面体は作業者が使用しているもので、吸収缶の代わりにその面体にあったろ過材をメーカーに相談して取り寄せて、試験を行うことが可能です。
測定方法は以下のとおりです。
①作業者にマスクを装着させる。

②マスク内側の試料空気をサンプリングするためにアタッチメントをマスク内側にセット
③マスク外側測定用のチューブをマスクに近づける。
④スタートボタンを押す。
⑤外側の粉じんを10秒間計測、内側の粉じんを30秒間計測後(時間の設定も可能)、漏
れ率をパーセントで表示する。一回の測定は約一分間で終了する。
陰圧法は、漏れ率の数字こそ見ることはできませんが、どこの作業場であっても簡便に行う
ことができるチェック方法であり、装着時に必ず実施することはもちろん、作業中にも実施し
て装着具合を確認することが求められます。
一方、マスクフィッティング試験装置を用いる方法は、なんといっても漏れ率という客観的
な数字で確認できることから、マスク装着の重要性を理解させる教育効果があったとの報告が
数多くあります。防毒マスクや防じんマスクを使用している事業場では、ぜひ一度測定する必
要があると思います。
もっとも、大企業ならともかく一般の事業場では試験装置の購入が難しいこともあるかもし
れません。一部のメーカー及び保健総合支援センターでは貸し出しもしております。

東京産業保健総合支援センター

厚生労働省 防塵マスク使用に当たっての留意点

厚生労働省から防塵マスクの選択,使用等について留意点をまとめたものが出されて
おり,その概要は次のとおりです。

 事業者の防塵マスクの留意点

(1)事業者は,衛生管理者,作業主任者等の労働衛生に関する知識および経験を有する者のうちから,各作業場ごとに防マ塵スクを管理する保護具着用管理責任者を指名し防塵マスクの適正な選択,着用および取扱方法について必要な指導を行わせるとともに,防じんマスクの適正な保守管理に当たらせること。
(2)事業者は,作業に適した防塵マスクを選択し,防塵マスクを着用する労働者に対し,当該防塵マスクの取扱説明書,ガイドブック,パンフレット等に基づき,防塵マスクの適正な装着方法,使用方法および顔面と面体の密着陛の確認方法について十分な教育や訓練を行うこと。

防塵マスクの選択に当たっての留意点

(1)防塵マスクは,検定合格標章により型式検定合格品であることを確認すること。
(2)防塵マスクの性能が記載されている取扱説明書等を参考にそれぞれの作業に適した防塵マスクを選ぶこと。
(3)防塵マスクの面体は,着用者の顔面にあった形状および寸法の接顔部を有するものを選択すること。また,顔面への密着性の良否を確認すること。

防塵マスクの使用に当たっての留意点

(1)防塵マスクは,酸素濃度18%末満の場所では使用してはならないこと。このような場所では給気式呼吸用保護具を使用すること。

*酸素濃度が不明な場所での給気式呼吸用保護具(送気マスクまたは自給式呼吸器)を使用は厳禁です。
(2)防塵マスクを着用する前には,その都度,点検を行うこと。
(3)顔面と面体の接顔部の位置,しめひもの位置および締め方等を適切にすること。
(4)着用後,防塵マスクの内部への空気の漏れ込みがないことをフィツトチェッカー等を用いて確認すること。

取替え式防塵マスクのフィットテストには,吸気口を閉鎖した状態で吸気して内側の減圧を確認する陰圧法及び排気口を閉鎖して面体内の加圧度を確認する陽圧法の2種類があります。これをテストするには,マスクに内蔵または附属している密塞具を利用します。
使い捨て式防塵マスクは,その構造上,フィットテストは容易ではありません、このためサッカリンミストなどによるフィットテストのできる道具を用いて,フィットネスが良好であることをテストすることが必要です。
(5)タオル等を当てたり,面体の接顔部に「接顔メリヤス」等を使用したり,着用者のひげ,もみあげ,前髪等が面体の接顔部と顔面の間に入り込んだり,排気弁の作動を妨害るような状態で防塵マスクを使用することは,粉塵等が面体の接顔部から面体内へ漏れ込むおそれがあるため,行わないこと。
(6)防塵マスクの使用中に息苦しさを感じた場合には,ろ過材を交換すること。

(7)防塵マスクは,有毒ガスに対しては効果がありませんから,有毒ガスの存在するところでは使用厳禁です。

防塵マスクの保守管理上の留意点

(1)予備の防塵マスク,ろ過材その他の部品を常時備え付け,適時交換して使用
できるようにすること。
(2)使用後は粉塵および湿気の少ない場所で,面体,吸気弁,排気弁,しめひも
等の破損,亀裂,変形等の状況およびろ過材の固定不良,破損等の状況を点検す
るとともに,手入れを行うこと。
(3)破損,亀裂もしくは著しい変形を生じた場合または粘着性が認められた場合等
には,部品を交換するか,廃棄すること。
(4)点検後,直射日光の当たらない,湿気の少ない清潔な場所に専用の保管場所を
設け,管理状況が容易に確認できるように保管すること。なお,保管に当たって
は,積み重ね,折り曲げ等により面体,連結管,しめひも等について,き裂,変
形等の異常を生じないようにすること。
(5)使用済みのろ過材および使い捨て式防じんマスクは,付着した粉塵等が再飛
散しないように容器または袋に詰めた状態で廃棄すること。
*通気抵抗の増加は粉塵などの堆積によって通気流路が狭くなることが原因です。
同じ素材のフィルタでは,面積が大きいほど通気流路が狭くなるスピードが遅くなり,
結果として通気抵抗の上昇は少なくなります。

*粒子捕集効率と防護率

防塵マスクの粒子捕集効率は,顔面とのすき間からの漏れおよび排気弁部分からの漏れのない状態での性能です、実際の防護性能とは異なります。
防じんマスクを装着しているときに,作業環境中の粒子状物質が人間の呼吸器官に侵入してくるルートは,
(1)ろ過材を透過してくる
(2)排気弁と弁座部およびその他のすき間から漏れ込む
(3)マスクと着用者の顔面とのすき間から漏れ込む
の3つです。この3つの合計を全漏れ率といい100%と全漏れ率(%)との差を防護率といいます。
この考え方は,ろ過材の粒子捕集効率がいかに高くても,常に漏れ込みの可能性があることを示すものです。なかでも,特にマスクと顔面とのフィットネスの良否が漏れ率に及ぼす影響は大きく,したがって,一般に使用されている状況では,高い粉じん捕集効率と同時に,顔面とのすき間からの漏れ込みを減らすことに関心を注ぐべきです。

*作業環境に存在する粒子状物質の種類などから考えた選択

国家検定合格品の中から,作業環境に存在する粒子状物質の種類,作業内容,作業強度などの作業条件などを考慮して,表1,2に示した種類の中から適切と思われるものを選んで下さい。
粒子状物質の種類および作業の種類から考えた防じんマスクの区分は,表3のように示されます。

表3 粒子状物質および作業の種類から考えた防じんマスクの区分

粒子状物質および作業の種類 使用すべき防じんマズクの区分
オイルミス下等が混在 しない場合 ポイルミスト等が混在する場合
放射性物質がこぼれたとき等による汚染のおそれがある区域内の作業または緊急作業

ダイオキシン類のばく露のおそれのある作業

その他,上記作業に準ずる作業

RL3,RS3 RL3
金属のヒュームを発散する場所における作業

管理濃度が0.1 mg/m3 以下の粒子状物質を発散する場所における作業その他,上記作業に準ずる作業

RL3,RS3

RL 2, RS2

DL3,DS3

DL2,DS2

RL3

RL2

DL3

DL2

上記以外の粒子状物質にばく露される作業 すべての防じんマスク Lタイプの防じんマスク

マスクの面体によるカブレ

作業者によって面体と接触する顔面の皮膚がカブレることがあります。その人の体質によりカブレやすい材質は異なるようですが、顔面のカブレは作業者にとっては大変な苦痛となりますので、作業者はいくつかの材質のマスクを試してカブレにくい材質のマスクを選ぶ必要があります。シリコーン製のものは、比較的カブレにくいようです。

防塵、防毒マスクを使用している事業場での大きな問題であり、作業者にとっては深刻な問題であり、保護具の未装着の原因ともなります。

カブレの発生した発生部位は作業者によってさまざまな部位で発生しています。
カブレ対策としてヽ防じんマスクは通達(平成17年発0207006号)により皮膚に湿しん等をおこすおそれがあり、面体と顔面との密着性が良好であるときに限り「接顔メリヤス」の使用が認められています。

しかし防毒マスクには、「接顔メリヤス」の使用はまったく認められていませんそのため、皮膚のカブレやすい作業者は困っているのが実情です。 防毒マスクに接顔メリヤスが認められない理由は、接顔メリヤスを使用することにより、ガス状物質が漏れやすくなると予想されるためです。

現状では、防毒マスクを装着していてカブレを訴える作業者の対策として、以下のことが考えられます。
・材質の異なる面体を装着してみる。
・マスク装着時間を短縮し、面体内にたまった汗を頻繁にとる(長時間の装着により、汗が
たまり、面体と汗がからんで、顔面にカブレを起こすと考えられるため)また、制汗剤を塗り、汗を抑える方法もあります。

・ワセリンを塗る、ワセリンはベタベタしますが安価な上にとても安全で、皮膚の保護剤として使用することができます。
参考文献:

・保護具ハンドブック 社団法人 日本保安用品協会編

・知っておきたい保護具のはなし 田中 茂 著

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