指差呼称とは

指差呼称女性2 労働安全衛生

指差呼称の実践

練習では、指差し呼称の基本形を次のとおり徹底して身につけます。

 

①目は・・・確認すべき対象を、しっかり見る。

 

②腕・指は・・・左手は親指が後ろになるようにして手のひらを腰にあてる。右腕 を伸ばし、右手人指し指で対象を差す。「○○」のあとで、いったん耳元まで振り 上げて、本当に良いかを考えて確かめた上で、「ヨシ!」で振り下ろす。右手は、 縦拳(親指を中指の上にかけ、握りの渦巻きを天井に向ける)から人差し指を伸ば す形をとる。

*左利きの人は、その逆で行う。

 

③口は・・・はっきりした声で、「○○ヨシ!」、「スイッチ・オンヨシ!」

「バルブ開 ヨシ!」などと唱える。

 

④耳は・・・自分の声を聞く。

 

〈行動の要所要所での確認法(基本型)〉

 


 画像出典先:厚生労働省    安全衛生関係リーフレット

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〈指差呼称の基本〉

(3)指差し呼称の正しい動作

① 意識をクリアーな状態にするため、動作には適度の緊張が必要です。きびきびと行うようにしま しょう。

② 「呼称」する内容は、注意力を集中させるため「温度 ヨシ!」ではなく、「温度○度 ヨシ!」

、「車椅子 車輪 ヨシ!」ではなく「車椅子 車輪固定 ヨシ!」というように、呼称内容は鋭く具体 的な表現を工夫します。

 

指差し呼称項目の決め方と確認対象

指差し呼称は行動の要所要所で行いますが、次のようなケースを参考に指差し呼称 の必要な箇所を選定します。

① これまで事故・災害や重大なミスがあった業務

② 手順を間違えた場合に重大な事故・災害に結び付きそうな業務

③ 業務が複雑あるいは、類似内容で間違いやすい業務

 

そして次にあげるようなものを確認の対象とします。

 (イ)人の行動

a)自分自身

①位置:(対象物との距離はよいか、周囲はよいか)

姿勢:(頭・腕・足・腰などの位置はよいか)

服装:(作業帽・作業服・ボタン・そで口など)

(b)共同作業者: 相手の位置、姿勢、服装、保護具、合図 など

(ロ)物の状態

(a)計    器    類

(b)操作機器

(c)治    工    具

(d)資材・製品などの置き方

(e)標    識

(f)保    護    具

(g)そ    の    他

業種業態によって確認すべきポイント・項目 内容はさまざまです。

 

 

指差呼称の難しさ

恥ずかしい    照れくさい

どうやって恥ずかしさ,照れくささを乗り越えるか。

 

1.まず教育と訓練-とくにKYTと一体にトレーニングすること。

2.指差呼称項目設定,実践方法などについての職場でのホンネ の話し合いと,しぼりこみ。

3.上司の率先垂範。

4.全事業場(間接部門を含めて)での実施。

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 指差唱和の実践

指差唱和は、全員でスローガン等の対象を指差し、唱和して確認することにより、 気合を一致させ、チームの一体感・連帯感を高めることをねらいとした手法です。

一般に、朝礼・終礼時に「一人ひとりカケガエノナイひと ヨシ!」などのスロー ガンや、KYTの確認項目(第2ラウンド:危険のポイント、第4ラウンド:チー ム行動目標など)を確認しあったり、実行を誓い合う時などに用いられます。


   指差唱和1

指差唱和2

 タッチ・アンド・コールの実践

タッチ・アンド・コールは、指差し唱和の一種といえます。その特徴は、チーム全員 が手を重ね合わせたり、組み合わせたりして触れ合いながら行います。 全員でスキンシップを行うこのタッチ・アンド・コールはチームの一体感、連帯感を 高め、チームワークづくりに役立ちます。同時に、大脳の旧皮質(欲求や感情を司る脳) によいイメージを叩き込み(社会帰属性・・仲間でいたい、ルールを守ろう、ケガをし たくないなど)、無意識に安全行動をするように、ウッカリしたりボンヤリしたりしない ようにするのがねらいで、チーム活動のメリハリをつける時などに活用しましょう。

 


 (1)タッチ・アンド・コールのやり方

 指差し唱和と同様、リーダーの「~ ヨシ!」に続いて、全員で「~ ヨシ!」と 指差し唱和をします。

KYTの研修会で行っているタッチ・アンド・コールの型の例を以下に3種類示 します。です。チームの人数に応じて3種類を使い分ければよいでしょう。


 

タッチアンドゴー

 タッチアンドゴー2

 

You Tube参考:ビデオ:指差呼称の実践方法

 


 

You Tube参考ビデオ:指差呼称の推進方法

 

 


 

 

ある機関助士    「常磐線 急行みちのく」

 


 

「ある機関助手」(岩波映画)というドキュメンタリー映画の中で,機関士 と機関助士が,列車の遅行の安全,踏切,信号,通過駅の確認,さらに定時 制の確保のためにスピードアップし,指差喚呼し喚呼応答しながら,特急列 車「みちのく」を走らせていく姿は,仕事への診りそのものと思えました。 そこには,少しの恥ずかしさも照れくささもありません。

 

 

 

 

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