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フールプルーフ

労働安全衛生用語

フールプルーフ

フールプルーフ(foolproof)とは、機器の設計などについての考え方の一つで、利用者が操作や取り扱い方を誤っても危険が生じない、あるいは、そもそも誤った操作や危険な使い方ができないような構造や仕掛けを設計段階で組み込むこと。また、そのような仕組みや構造。

簡単に言うと『人間が間違えても危険にならない仕組みにしておく』こと。

 

フールプルーフ

フールプルーフ

人は、知らなかった、うっかりした、思い違いをした、判断を誤った、見誤った、見落としたこと等によって、通常期待されることが行われないことがしばしばあります。これらのうち、「知らなかった」ことを除き、人の特性ともいうべきもので、人はそういうものであることを前提に、例えば、事故防止等の安全対策が行われます。

労働災害の防止において、「知らなかった」ために発生する事故を防止するため、労働者を雇い入れたとき、作業内容を変更したときには安全衛生教育を行うことを事業者に義務付けています。また、人間特性である、うっかりした、思い違いをした、判断を誤ったことなどによる労働災害を防止するため、危険予知訓練を実施する、機械設備の運転の表示を大きくする、操作装置の色分けをする、形状を区分する、操作と機械設備の運動方向を同一にすることなどの措置が行われます。

しかし、これらの措置が行われたとしても、なお、期待に反したことが行われる場合を否定できず、こうした場合にそれが直ちに災害につながることが予想される場合には、あらかじめその対策を講じるということが大切で、こうした考え方をフールプルーフといいます。

労働災害を防止するために、加工機械にフールプルーフ化した例として次のようなものがあります。

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種類 名称又は形式 機能
ガード 固定ガード 開口部から加工物・工具等は入るが、手は危険領域に届かない
調節ガード 加工物や工具に合わせて形状・寸法を調節できる
警告ガード 手は危険領域に入れられるが、その前に警告される
インターロックガード 機械が作動中は開かず、開いているときは機械が起動しない
操作機構 両手操作 両手で同時に操作しないと機械が作動せず、手を離すと停止又は逆転復帰する
ロック機構 キー式インターロック 鍵の利用により一方を施錠しないと他方が解放されない
キーロック 1個又は異なる複数個の鍵を用い、すべての鍵が開かないと機械が操作できない
トリップ機構 接触式 接触板、接触棒などに身体の一部が接触すると、機械が停止又は逆転復帰する
非接触式 光線式、静電容量式などにより、身体の一部が危険域に接近すると機械が停止又は逆転復帰する。身体の一部が危険域に入っていると機械は起動しない
オーバーラン機構 検出式 スイッチを切った後の惰性運動や残留電荷を検知して危険がある間はガードなどが開かない
タイミング式 機械式又はタイマーなどにより、スイッチを切ってから一定時間後でないと、ガードが開かない
押払い機構 自動ガード ガードの可動部分が開くときに、自動的に危険領域から身体を押しのける
手払い、手引き 危険状態になる前に手を危険領域から払いのけ、あるいは引き戻す
起動防止機構 安全ブロック 機械の起動を機械的に妨げるストッパーなどで、通常は安全プラグなどを併用する
安全プラグ 制御回路などに設けた接点を遮断することにより、不意の起動を防止する
レバーロック 操作レバーを中立位置で自動的にロックする
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