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2025年 後悔しない! 遮光メガネ、遮光保護具の正しい選び方、使い方【図解】

遮光メガネ、遮光保護具 安全衛生保護具

わかりやすい 遮光メガネ、遮光保護具の正しい選び方、使い方【図解】

初心者、女性向けの遮光メガネ、遮光保護具としての入門ガイドとして下記のポイントをメインに解説しています。

・遮光メガネの付け方、選び方

・遮光メガネの種類

・遮光メガネの使用期限

・遮光メガネの保管、手入れ

・遮光メガネのおすすめネット通販商品

併せての視覚障害者の方の遮光メガネの補助具についても掲載しました。

ご参考になれば幸いです。(^_^;)

 

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遮光保護具とは?|遮光保護メガネ|しゃこう保護眼鏡

遮光保護具とは目に対して有害な紫外放射及び赤外放射並びに強烈な可視光(以下,有害光線という。)を発生する場所において,作業者の目を保護するため,各人が着用する遮光保護具(以下,保護具という。)のこと、ただし,溶接用保護面の面体には適用しない

具体的にいうと、溶接作業や高熱炉前作業など、強い光や熱が発生する作業環境において、作業者の目や顔を有害な光線や熱から保護するための保護具の総称です。

遮光メガネは英語と中国語でそれぞれ以下のように表現されます。

英語:

shading glasses
light-shielding glasses
protective glasses
welding glasses (溶接作業用の場合)
safety glasses

中国語:

遮光眼镜 (zhēguāng yǎnjìng)
防护眼镜 (fánghù yǎnjìng)
电焊眼镜 (diànhàn yǎnjìng)(溶接作業用の場合)

遮光メガネの原理

遮光メガネは、特定の波長の光を遮断または減衰させることで、眩しさや有害な光から目を保護する仕組みを持っています。その原理は、レンズの素材とコーティングによって実現されています。

1. レンズ素材による遮光

特定波長の吸収:
遮光メガネのレンズは、特定の波長の光を吸収する素材で作られています。例えば、紫外線や青色光を吸収する素材を使用することで、これらの有害な光から目を保護します。
素材の選定:
作業環境や目的に応じて、適切な遮光性能を持つレンズ素材が選ばれます。例えば、溶接作業では、強い可視光線や赤外線を遮断するために、特殊なガラスやプラスチックが使用されます。

2. コーティングによる遮光

多層膜コーティング:
レンズ表面に多層の薄膜をコーティングすることで、特定の波長の光を反射または吸収させます。この多層膜コーティングは、精密な制御が可能であり、特定の波長の光のみを効率的に遮断することができます。
干渉効果:
多層膜コーティングは、光の干渉効果を利用して特定の波長の光を遮断します。薄膜の層数や厚みを調整することで、遮断する波長を細かく制御できます。

*遮光メガネの原理に関する補足

遮光メガネは、単に光を暗くするだけでなく、特定の波長の光を選択的に遮断することが重要です。
遮光性能は、遮光度番号や透過率などの指標で評価されます。
遮光眼鏡は、眩しさの要因とされる500nm以下の短波長光(紫外線+青色光線)を効果的にカットし、それ以外の光を出来るだけ多く通すよう作られた特殊カラーフィルターレンズです。
これらの原理を理解することで、遮光メガネの適切な選択と使用が可能になります。

主な目的:

  • 有害光線からの保護:
    • 紫外線、赤外線、可視光線などの有害な光線は、白内障、網膜損傷、皮膚がんなどの原因となります。遮光保護具は、これらの光線を遮断または減衰させ、目を保護します。
  • 熱からの保護:
    • 溶接作業などで発生する高温の熱は、顔や目に火傷を負わせる可能性があります。遮光保護具は、熱を遮断し、顔や目を保護します。
  • 飛来物からの保護:
    • 溶接作業などで発生するスパッタ(火花)などの飛来物から、目や顔を保護します。

 

 

遮光保護具 種類・形式 |遮光メガネ

遮光保護具は、作業環境における強い光や熱から目や顔を保護するための重要なアイテムです。主な種類と特徴は以下の通りです。

1. 遮光メガネ

軽量で装着しやすい
軽作業や、大型マスクとの併用に適している
二眼式、一眼式、複式上下自在式など、様々な形状がある

2. 遮光ゴーグル

メガネよりも密閉性が高く、粉じんや飛来物が多い環境に適している
一眼形、二眼形があり、安全帽に取り付け可能なタイプもある

3. 溶接面

顔全体を保護するヘッドギア型
溶接作業など、強い光や熱が発生する作業に最適
手持ち面、安全帽取付面などがある

4. 液晶溶接面

アーク光などの強い光を感知すると自動的に遮光
作業性と安全性を向上させる
自動遮光溶接ゴグル、自動遮光溶接面などがある

5. 遮光プレート・カバープレート

溶接面に使用され、遮光度を調整したり、レンズを保護する
ガラス製やプラスチック製がある

 

遮光保護具は図のような形状があり、JIS T 8141で規定されています。

図2

遮光保護具 種類型式

 

 

表2 しゃ光メガネの種類、形式及び記号

種類 形式 記号
遮光めがね スペクタクル形 サイドシールドなし 普通めがね形 A-1
単式上下自在形 A-2
複式上下自在形 A-3
安全帽取付け形 A-4
サイドシールドあり 普通めがね形 B-I
単式上下自在形 B-2
複式上下自在形 B-3
安全帽取付け形 B-4
フロント形 固定形 C-1
上下自在形 C-2
ゴグル形 一眼形 D-1
二眼形 D-2
フィルタプレート レギュラー形(50×105) E-1
ラージ形(100×105) E-2
フリーサイズ形(50以上べ05以上) E-3

 

側射光の影響がない場合はスペクタクル形のサイドシールドなしを,側射光を防ぐにはスペクタクル形のサイドシールドありまたはゴーグル形を使用します。
フロント形は矯正めがねの上から掛けるタイプです。それぞれの作業内容等に合った形式を使用しましょう。

遮光保護具には表2に示した遮光めがねのほか,遮光めがねのフィルタレンズ用力バーレンズ,溶接用保護面に取付けるフィルタプレート・カバープレートの品質がJIS T 8141に規定されています。

 

遮光保護具 構造 遮光メガネ

遮光保護具は、作業環境における強い光や熱から目や顔を保護するための重要なアイテムであり、その構造は種類によって異なります。ここでは、代表的な遮光保護具の構造について説明します。

1. 遮光メガネ・遮光ゴーグル

  • レンズ:
    • 有害な光線を遮断または減衰させる特殊な素材で作られています。
    • 遮光度合いは、作業内容に応じて選択されます。
    • 飛来物から目を保護するために、耐衝撃性のある素材が使用されることもあります。
  • フレーム:
    • 顔にフィットし、安定した装着感を提供する形状になっています。
    • 側方からの光や飛来物を防ぐために、サイドシールドが付いているものもあります。
  • 遮光ゴーグルは、遮光メガネよりも密閉性が高く、粉じんや飛来物が多い環境に適した構造になっています。

2. 溶接面

  • 面体:
    • 顔全体を覆い、熱や飛来物から保護する構造になっています。
    • 耐熱性、耐衝撃性に優れた素材が使用されます。
  • 遮光プレート:
    • 溶接時に発生する強い光を遮断するためのフィルターです。
    • 遮光度合いによって種類があり、作業内容に応じて交換します。
  • カバープレート:
    • 遮光プレートをスパッタ(火花)や傷から保護するための透明なプレートです。
  • ヘッドギア:
    • 面体を頭部に固定し、安定した装着感を提供します。

3. 液晶溶接面

  • 液晶フィルター:
    • アーク光などの強い光を感知すると、瞬時に遮光状態に切り替わる液晶フィルターが組み込まれています。
    • 遮光度合いは自動的に調整されるため、作業者は常に最適な視界を確保できます。
  • 基本的な構造は、溶接面と似ています。

構造上の特徴

  • 遮光保護具のレンズは、通常の眼鏡レンズとは異なり、度が入っていたり、屈折があってはなりません。
  • レンズは、溶接作業などでスパッタや溶融金属片などが飛来しても簡単に破損しない強度が求められます。
  • 遮光メガネは、側射光の影響がある作業を行うときはサイドシールド付きの遮光メガネを装着するなど、作業内容や用途によってレンズの遮光度・フレーム形状が異なります

遮光保護具の性能

遮光保護具の性能は、作業者の安全を確保するために非常に重要です。主な性能と評価基準は以下の通りです。

1. 遮光性能

  • 有害光線の遮断:
    • 紫外線、赤外線、可視光線などの有害な光線を遮断または減衰させる性能。
    • 遮光度番号によって遮光性能が異なり、作業内容に応じた適切な遮光度を選択する必要がある。
  • 遮光度番号:
    • 遮光度番号は、視感(可視線)透過率が低くなる順に設定されており、番号が大きいほど遮光効果が高い。
    • 各遮光度番号には、紫外透過率、視感(可視線)透過率、赤外透過率などの基準値が定められている。

遮光保護具は,適切な遮光度番号を使用すれば図2のような性能を発揮します。
フィルタレンズまたはフィルタプレート

図2 遮光保護具の性能

遮光保護具 性能

 

2. 耐衝撃性

  • 飛来物からの保護:
    • 溶接作業などで発生するスパッタ(火花)や溶融金属片などの飛来物から目を保護する性能。
    • 一定の衝撃に耐えられる強度が必要であり、JIS規格などによって試験方法や基準が定められている。
  • 試験方法:
    • 一定の高さから鋼球を落下させ、レンズの破損の有無を調べる試験などが行われる。

3. 光学的性能

  • 視界の確保:
    • 作業に必要な視界を確保するための性能。
    • レンズの歪みや屈折などが少なく、クリアな視界が得られることが重要。
  • 色認識:
    • 作業に必要な色を識別できる性能。
    • 遮光保護具の種類によっては、色の見え方が変わる場合があるため、作業内容に応じて適切な製品を選択する必要がある。

4. 耐熱性

  • 高温環境での使用:
    • 高温環境で使用する場合、遮光保護具自体が変形したり、劣化したりしない性能。
    • 耐熱性に優れた素材や構造が採用されている必要がある。

5. 装着性

  • 快適な装着感:
    • 長時間装着しても疲れない、快適な装着感。
    • 顔にフィットする形状や、軽量な素材などが採用されている。
  • 安定性:
    • 作業中にずれたり、外れたりしない安定性。
    • ヘッドギアやバンドなどが適切に調整できることが重要。

6. 安全規格

  • JIS規格など:
    • JIS規格などの安全規格に適合していることが、性能を保証する上で重要。
    • これらの規格によって、遮光性能、耐衝撃性、光学的性能などが評価される。

これらの性能を総合的に評価し、作業環境や目的に合った遮光保護具を選択することが重要です。

日本工業規格 JIS T 8141 遮光保護具

遮光保護具 JIS規格 解説概要

詳細は下記のサイトを参考にして下さい。

JIST8141:2016 遮光保護具

遮光めがねとサングラスの違い

遮光めがねは有害光線を防ぐだけでなく,飛来物があっても容易に破損しないレンズ強度を持つています。また,フレームもレンズが簡単に脱落しないように設計されています。そして,作業にあわせて選択できる様々な枠形式が用意されています。

サングラスは,紫外線を吸収する能力のあるものもありますが,赤外線を吸収する能力はありません。また,レンズの強度や枠の設計にも保護具としては問題があります。遮光保護具を使う作業場では,遮光保護具の代わりにサングラスを使用することは絶対に禁止して下さい。

遮光メガネとサングラスの比較表

項目 遮光メガネ 👓 サングラス 🕶
目的 作業・安全対策 眩しさ軽減・ファッション
光のカット範囲 紫外線・赤外線・レーザー光など 主に可視光線・一部UV
遮光度 作業ごとに異なるシェード番号 低~中程度(UVカットあり)
規格 JIS規格(JIS T 8141)対応 一般的なUVカット基準あり
耐衝撃性 高い(作業用設計) 普通
用途 溶接、レーザー、工場作業、医療 屋外活動、運転、ファッション

 遮光メガネをサングラス代わりに使える?

🔴 基本的にはNG!
遮光メガネは特定の光を遮断するように設計されており、視界が暗くなりすぎたり、色が極端に変化したりするため、日常用途には適さない ことが多いです。
また、一部の遮光メガネは可視光線も大幅にカットするため、運転や歩行時に危険 です。


👓 安全第一! 遮光メガネとサングラスは使い分けましょう! 🕶✨

遮光保護具の選び方

遮光保護具は、作業時に目を有害な光線(紫外線・赤外線・可視光線)から保護するための必須アイテムです。用途に応じて適切なものを選ばないと、視界が悪くなる・目にダメージを受ける などのリスクがあるため、慎重に選びましょう。

遮光保護具はどこで売っている?

遮光保護メガネや遮光フェイスシールドなどの遮光保護具は、以下の店舗や通販サイトで購入できます。


1. 実店舗での購入

🔹 ホームセンター・作業用品専門店(実物を確認したい方向け)

店舗名 取扱い品目 備考
ワークマン 遮光メガネ、溶接用シールド 作業用保護具の専門店
コーナン 遮光メガネ、保護シールド 一部の大型店舗にて取扱い
カインズ 遮光メガネ、フェイスシールド 溶接関連コーナーで販売
DCM(旧ホーマック・カーマ・ダイキ) 遮光メガネ、保護具 DIY用品と一緒に購入可能
モノタロウ(実店舗あり) 溶接用遮光メガネ、フェイスシールド 法人・個人事業主向けの販売もあり

⚠️ 在庫は店舗によって異なるため、事前に在庫確認がおすすめ!


2. ネット通販での購入

🔹 手軽に購入したい方向け(種類が豊富・比較しやすい)

サイト名 取扱い品目 特徴
Amazon 遮光メガネ、溶接面、フェイスシールド レビューを見て選べる
楽天市場 遮光メガネ、レーザー保護メガネ ポイント還元あり
モノタロウ 溶接・レーザー用遮光保護具 業務用の商品が豊富
Yahoo!ショッピング 溶接面、遮光メガネ クーポン・PayPay還元あり
アスクル 企業向け安全保護具 法人向けの即日配送あり

💡 「遮光メガネ JIS」や「レーザー保護メガネ」などで検索すると探しやすい!


3. 溶接・工業系の専門店

🔹 プロ向けの本格的な保護具が欲しい場合は専門店へ!

  • 溶接機材販売店(溶接工業用品を取り扱う店舗)
  • 工場向け安全保護具専門店(法人向け販売が多い)
  • 電設工具・設備用品店(電気工事関連で販売していることも)

🔧 作業内容に合った遮光度の製品を選ぶため、店員に相談するのもおすすめ!

 

遮光度の選び方 |遮光メガネ

まず,JISマークがついている遮光保護具を選びます。
次に表に示す使用標準を参考にして,遮光保護具の遮光度番号を選定して下さい。

遮光度(シェード番号)が低いと光を十分に遮れず、逆に高すぎると暗すぎて作業が困難になります。適切なシェード番号を選びましょう。

用途 適切なシェード番号
軽作業(UVカット) #1.5~#3
ガス溶接 #4~#6
ガス切断 #5~#6
プラズマ切断 #6~#8
アーク溶接(TIG/MIG/MAG) #9~#14
レーザー作業 専用のレーザー遮光メガネが必要

 

表3 しゃ光メガネの遮光度 選択基準

遮光度保護具の使用基準

遮光度保護具の使用基準

 

3. 遮光保護具の選び方のポイント

用途に応じた遮光度を選ぶ(JIS規格 JIS T 8141 などを参考に)
顔にフィットするものを選ぶ(光が横から入らないようにする)
耐衝撃性があるものを選ぶ(ポリカーボネート製など)
長時間使用するなら快適性を考慮(軽量・調整可能なフレームなど)
自動遮光タイプ(溶接用)なら作業効率がアップ

 

 

メーカー別 遮光眼鏡の選び方 |遮光メガネ

ミドリ安全

安全靴、ヘルメット等安全衛生保護具等の製造・販売。

おすすめ:ミドリ安全 遮光メガネ MS-928 遮光度 IR1.4

 

山本光学㈱

主に SWANS (スワンズ)ブランドでスポーツ用品・眼鏡・サングラス・光学機器・バイクヘルメット産業要保護具の製造販売。

おすすめ商品:YAMAMOTO(山本光学) 二眼形遮光めがね YW390

遮光度:#5
JIS規格品
フレーム:プラスチック
レンズ:ポリカーボネート(曇り止めコート)

 

 

理研 オプテック

安全衛生保護具(眼鏡、ゴーグル、防災面、レーザ用)、プレス機械用周辺機器(安全装置、検出装置、荷重監視装置)の生産販売サービス。

おすすめ商品:三共コーポレーション 理研科学 遮光メガネ No.42

レンズ:プラスチック製、グリーン3号
フレーム:メタルフレーム、ダブル自在
用途:電気・ガス溶接作業

 

TRUSCO トラスコ中山

プロツール(工場用副資材)の卸売業及び 自社ブランドTRUSCOの企画開発を行う。

おすすめ商品:TRUSCO 遮光メガネ ポリカレンズ#3 TDSGP3

TRUSCO 複式上下自在型遮光メガネ 強化ガラスレンズ#3
●JIS T8141規格品です。
●ガス溶接作業に。●周辺の溶接作業から入り込む有害光線を遮光
●遮光度:#3
●JIS T8141規格品

 

トーヨーセフティー

ヘルメット (作業用、自転車用、幼児用),保護めがね,防じんマスク等の安全保護具を販売、製品は東洋物産工業株式会社に製造。

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おすすめ商品:TOYO 電気溶接用メガネ NO.1371B

●【用途】電気溶接用メガネ。【特徴・機能】UVカット 赤外線用 軽量で誰にでもフィット・有害な紫外線や赤外線をカット。眼鏡をかけたままでも使用できます。紫外線を約99.9パーセントカットするUVカットと赤外線を遮光するレンズになっています。

 

 

 

有害光線による眼の障害 |遮光メガネ

有害光線による眼の障害には次の5種類があります。

(1)紫外放射UV-B,Cによる角膜,結膜への障害
(2)紫外放射UV-Aによる水晶体への障害
(3)青色光による網膜への光化学的障害
(4)可視線,近赤外放射による網膜への熱障害
(5)近・中赤外放射による角膜,水晶体への障害

遮光保護具はこれらの眼障害から作業者の眼を守ります。

*紫外線(UV)、赤外線(IR)、強い可視光線、レーザー光線などの有害光線に長時間さらされると、眼に深刻な障害を引き起こすことがあります。特に、溶接作業・レーザー作業・強い光源を伴う作業 では適切な遮光保護具を使用しないと、視力低下や失明のリスクがあります。


1. 主な有害光線とその影響

種類 発生源 主な眼の障害
紫外線(UV) 太陽光、溶接光、レーザー光 角膜炎(電気性眼炎)、白内障、黄斑変性
赤外線(IR) 溶接、鋳造作業、熱処理作業 角膜損傷、水晶体の損傷(白内障)、網膜損傷
強い可視光線 溶接アーク光、強いLED光 網膜損傷(視力低下)、目の疲れ
レーザー光 工業・医療用レーザー 網膜損傷、視力低下、失明

2. 有害光線による代表的な眼疾患

① 電気性眼炎(角膜炎)🔥👀

発生原因:紫外線(UV)による角膜のダメージ
症状
✅ 目の痛み(異物感・ヒリヒリ)
✅ 充血
✅ 涙が止まらない
✅ まぶしさ(羞明)
主な作業リスク:アーク溶接、雪面・水面反射による紫外線暴露

🔹 対策:遮光保護メガネ(溶接作業用 #9~#14)・UVカットメガネの着用


② 白内障 👓⚠️

発生原因:長時間の紫外線・赤外線暴露による水晶体の濁り
症状
✅ かすみ目・ぼやける
✅ 光をまぶしく感じる
✅ 視力低下

主な作業リスク:溶接作業、赤外線を多く含む作業(鋳造、ガラス加工など)

🔹 対策:UV・IRカット機能付きの遮光メガネの使用


③ 網膜損傷(光凝固) 🏥

発生原因:強い光(レーザー光、溶接アーク光)による網膜の損傷
症状
✅ 視力低下・視野の一部が見えなくなる
✅ 目の奥の痛み
✅ 色の識別が困難になる

主な作業リスク

  • レーザー作業(CO2レーザー、YAGレーザーなど)
  • 溶接作業(アーク光を直視した場合)

🔹 対策:レーザー波長に適した遮光メガネの着用(JIS規格対応)


3. 有害光線から眼を守るための対策

JIS規格対応の遮光保護具を使用する(作業ごとの適切なシェード番号を選ぶ)
強い光を直視しない(溶接光・レーザー光など)
長時間の紫外線・赤外線暴露を避ける(屋外作業ではUVカットメガネを着用)
適切な休憩を取る(目の疲労を軽減)

 

 

遮光メガネの補装具

補装具(ほそうぐ)」 とは、身体の機能を補うための装置や器具のことを指します。

遮光メガネにおける補装具は、目の保護や視機能の補助を目的とした特別なメガネ を指し、特定の疾患や障害のある人が使用するものです。

補装具としての遮光メガネとは?

視覚障害者の方で眩しさに極端に弱い「羞明(しゅうめい)」と言われる症状がある方がおり、羞明を改善するために使用する補装具としての遮光メガネもあります。

又、視覚障害者向けの遮光眼鏡は眩しいと感じやすい特定波長を効率よくカットし、あまり暗くならないようにしながらも眩しさを軽減してくれるというのが最大の特徴です。

更に眩しさだけでなく色々な疾患が原因で起こる「視界の白っぽさ」を解消しコントラストを上げるという効果もあります。

1. 遮光メガネの補装具の目的

遮光メガネの補装具は、光に対する過敏症のある人や、特定の視覚障害を持つ人のために作られたメガネ で、以下のような目的で使用されます。

まぶしさ(羞明)の軽減
光過敏症の緩和(特定の病気により光が強く感じる人向け)
視力の維持・改善(黄斑変性症、白内障などの患者向け)
有害光線(紫外線・青色光など)の遮断


2. 補装具としての遮光メガネの対象者

🔹 医療的に必要と認められる場合、補助を受けられることがある

  • 羞明(しゅうめい:光を極端にまぶしく感じる症状)
  • 白内障・黄斑変性症・網膜色素変性症
  • 視神経萎縮・緑内障・角膜疾患
  • アルビノ(色素欠乏症)

💡 医師の診断書が必要になる場合が多い


3. 補装具としての遮光メガネの特徴

項目 一般の遮光メガネ 補装具としての遮光メガネ
目的 目の保護・作業用 医療目的(視覚障害の補助)
対象者 一般作業者・溶接工など 光過敏症・眼疾患患者
レンズ JIS規格の遮光度 特定波長カット(医療用)
補助金 なし 申請により補助金対象

4. 補装具としての遮光メガネの購入・申請方法

📌 購入できる場所

眼科専門店(メディカルグラス専門店)
補装具取扱い医療機関
オンライン販売(医療向けメガネ)

 

遮光メガネ 補装具基準および申請

遮光メガネは、視覚障害者の補装具として公的な補助を受けられる場合があります。これは、羞明(まぶしさ)を軽減し、視覚機能を補助するための特別なメガネです。

1. 補装具としての遮光メガネの基準

遮光メガネが補装具として認められるための基準は以下の通りです。

  • 対象者: 羞明を呈し、遮光メガネの装用が必要と医師が認めた方。

  • 適合条件:

    • 羞明があり、遮光メガネの装用が効果的であること。
    • 遮光メガネの装用以外に優先される治療法がないこと。
    • 補装具費支給事務取扱指針に定める眼科医による選定、処方であること。
  • レンズ仕様: プラスチックまたはガラス製のレンズ。

  • 支給上限価格: レンズ2枚1組、フレームを含む価格で、掛けめがね式の場合は31,200円、前掛け式の場合は22,400円。

2. 補装具費支給申請の手順

遮光メガネの補装具費支給を申請する際の一般的な手順は以下の通りです。

  1. 眼科受診: まず、眼科を受診し、遮光メガネが必要と診断される。

  2. 必要書類の準備:

    • 医師の診断書または補装具交付意見書。
    • 眼鏡店からの見積書。
  3. 福祉事務所への提出: 最寄りの福祉事務所にて、上記書類を提出し、補装具費支給の申請を行う。

  4. 審査と交付決定: 福祉事務所での審査後、補装具費の支給が決定されると、補装具交付券が交付される。

  5. 遮光メガネの作成: 交付券を持参し、指定の眼鏡店で遮光メガネを作成する。

  6. 受け取り: 完成した遮光メガネを受け取る。

3. 注意点

  • 自治体ごとの違い: 補装具費支給の基準や手続きは、自治体によって異なる場合があります。申請前に、各自治体の福祉課などに確認することが重要です。

  • 自己負担額: 利用者の収入状況により、補装具費の一部を自己負担する場合があります。

以上の手順と基準を参考に、遮光メガネの補装具費支給申請を行うことが可能です。詳細については、各自治体の福祉課や眼科医にご相談ください。

 

 

遮光眼鏡のレンズカラーの選び方

遮光眼鏡のレンズカラーは、カットする光の波長が異なるため、用途や目の状態に合わせて選ぶことが重要 です。選び方を間違えると、視界が暗くなりすぎたり、効果が十分に得られなかったりすることがあります。


1. レンズカラー別の特徴と適応用途

レンズカラー カットする光 適応症状・用途 特徴
ブラウン系 ブルーライト・短波長光 まぶしさ全般、白内障、緑内障 コントラストを強調し、視界がクリア
グレー系 可視光全体を均等にカット 光過敏症、偏光レンズとしても◎ 色の変化が少なく自然な視界
イエロー系 🌞 紫外線・青色光 黄斑変性症、白内障後 明るく見えるが、強い光には不向き
オレンジ系 🍊 ブルーライト・紫外線 眼精疲労、緑内障 室内・夜間向き、まぶしさ軽減
レッド系 🔴 紫外線・青色光 重度の羞明、網膜色素変性症 強い遮光効果あり、視界が赤みを帯びる
グリーン系 🍃 紫外線・赤外線 緑内障、光過敏 目に優しく、自然な色合い
ブルー系 🔵 強い光・ギラつき 偏光レンズ、雪面や水面の反射対策 明るさを抑え、まぶしさを軽減

2. 遮光メガネのレンズカラーの選び方のポイント

🔹 ① 目的に応じたカラーを選ぶ

  • 屋外での強い光対策ブラウン・グレー・グリーン
  • 室内でのまぶしさ軽減オレンジ・イエロー・レッド
  • 水面や雪面の反射対策ブルー・グレー(偏光レンズ)

🔹 ② 症状に応じたカラーを選ぶ

  • 白内障・緑内障ブラウン・オレンジ・グリーン
  • 黄斑変性症・眼精疲労イエロー・オレンジ
  • 光過敏症(羞明)レッド・グリーン・グレー

🔹 ③ 明るさと見やすさのバランスを考える

  • 明るい環境なら グレー・ブラウン
  • 暗い環境なら イエロー・オレンジ
  • 長時間の使用なら 目に優しいグリーン

👀 迷ったら、眼科医や専門店で相談しながら選ぶのがおすすめ!

 

 

おすすめ 東海光学 遮光眼鏡オーバーグラス CCP400 Viewnal by STG

今お使いのメガネの上からかけられる遮光メガネ。まぶしさの原因となる青色光の波長を効率的に低減する特殊なカラーレンズを使用。まぶしさを感じやすい方におすすめ。

 

遮光メガネの使用方法・保守・管理 |遮光めがね

遮光メガネは、強い光から目を保護するための重要な保護具です。正しい使用方法、保守、管理を行うことで、その性能を維持し、安全に作業を行うことができます。

1. 使用方法

  • 装着前の確認:
    • レンズに傷やひび割れがないか確認してください。
    • フレームに緩みや変形がないか確認してください。
    • 顔に正しくフィットするか確認してください。
  • 正しい装着:
    • メガネを両手で持ち、顔にゆっくりと装着します。
    • 鼻パッドと耳かけが適切にフィットするように調整します。
    • 遮光メガネと顔の間に隙間がないか確認してください。
  • 使用中の注意:
    • 作業中は常に遮光メガネを着用してください。
    • 強い衝撃や圧力を加えないでください。
    • レンズに触れないように注意してください。
    • 作業内容にあった遮光度のメガネを使用する。

2. 保守

  • 清掃:
    • レンズに汚れやほこりが付着した場合は、柔らかい布や専用のクリーナーで拭き取ってください。
    • シンナーやベンジンなどの有機溶剤は使用しないでください。
    • フレームや鼻パッドも定期的に清掃してください。
  • 保管:
    • 使用しないときは、専用のケースに入れて保管してください。
    • 高温多湿の場所や直射日光の当たる場所は避けてください。
    • レンズを下に向けて保管しましょう。

3. 管理

  • 定期点検:
    • 定期的に遮光メガネの状態を点検し、異常があれば交換してください。
    • 特に、レンズの傷やひび割れは視界を悪くし、目を保護する性能を低下させるため、注意が必要です。
  • 交換時期:
    • レンズに傷やひび割れが生じた場合。
    • フレームが変形したり、緩んだりした場合。
    • 長期間使用し、劣化が認められる場合。
    • 各遮光メガネのメーカー推奨の交換時期に従う。
  • 記録:
    • 遮光メガネの使用状況や点検結果を記録しておくと、管理に役立ちます。

その他

  • 安全規格:
    • JIS規格などの安全規格に適合した製品を選びましょう。
  • 専門家への相談:
    • 遮光メガネの選び方や使用方法について不明な点があれば、専門家に相談してください。

 

*保護メガネの使用前の点検、使用上の注意、眼保護具の保守・管理、消毒方法、交換時期については次の記事も参照してください。

関連記事:眼保護具(保護メガネ等)の賢い選び方、使い方

 

まとめ

遮光メガネは色々な商品が各メーカーから販売されているので予算、使用目的を明確にして購入してください。

中国製の価格が安い商品も販売されていますが『安物買いの銭失い』にならないよう良く吟味してください。

*保護具については下記の文献に更に詳細な内容が記載されています。

1.保護具ハンドブック 社団法人 日本保安用品協会編

2.知っておきたい保護具のはなし 田中 茂 著

3.あなたを守る安全健康保護具ガイド 田中 茂 (著)

4.イラストで分かりやすい 安全衛生保護具の基礎知識

イラストで分かりやすい 安全衛生保護具の基礎知識

イラストで分かりやすい 安全衛生保護具の基礎知識

 

*最後にその他の安全保護具については下記を参照にしてください。

 

関連記事:安全衛生保護具の正しい選び方、使い方

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