眼の保護具(保護メガネ等)の正しい選び方、使い方 【図解】

眼の保護具(保護メガネ等)の正しい選び方、使い方 【図解】 安全衛生保護具

眼保護具(保護メガネ等)とは?|保護眼鏡

加工時の切削屑等の飛来、溶鉱炉等高熱物の飛散、金属の溶接・溶断作業における強烈な光線、有害な光線、粉塵など目を刺激する物質、レーザー光、飛散粒子、ミストなどから目を守る為の保護具です。

各種類毎の保護メガネの詳細は該当、記事を参照して下さい。

 

遮光用保護メガネ 粉塵用保護メガネ レーザー用保護メガネ フェイスシールド
遮光用メガネ 溶接作業 保護メガネ レーザー用保護眼鏡 フェィスシールド

 

保護メガネの歴史  |保護眼鏡 |保護メガネ

保護めがねは、紫外線や赤外線などの有害光線、粉じんなどの飛来物、レーザー光線などか
ら眼を守るために使われている保護具です。

古くは昭和初期から終戦時(1925年ごろ~1945年ごろ)にかけて、当時の満州国での黄砂対策として、セルロイドの枠にガラスレンズを入れた防じんめがねが多く使われました。

また、軍需用として航空機パイロットや戦車隊向けに、フレームの顔に当たる部分が布製でガラスレンズを入れた防じんめがねが多く使われていました。

保護メガネの変遷

西暦 保護メガネの進歩
1945年 戦後産業の復興に伴い、遮光めがねや保護めがねの需要が増える。
1952年 「遮光保護具」JISB9902が初めて制定される。
1955年 強化ガラスレンズを入れた保護めがねが発売される。
1965年 硬質プラスチックCR三九レンズを入れた保護めがねが発売される。
1970年 JIS改編に伴い、「遮光保護具」JIST8141が制定される。
1971年 「強化ガラスレンズ人り保護めがね」JIST8146が制定される。
1971年 曇り止めレンズ入りゴグルが発売される。
1972年  「硬質プラスチック入り保護めがね」JIST8147が制定される。
1976年 ポリカーボネート樹脂にハードコーティングを施したレンズ人り保護
めがねが発売される。
1981年 プラスチック製JIS遮光レンズが発売される。
1985年 国産初レーザ光用遮光メガネが発売される。
1989年 「産業用ゴーグル形保護めがね」JIST8148が制定される。
1994年  「レーザ保護フィルタ及びレーザ保護めがね」JIST8143が
制定される。
       ※JIST8146、8147、8148はその後改定により統
合され、保護めがねJIST8147として制定された。

 

眼保護具 使用環境・条件

 

眼保護具には遮光保護具,保護めがね,レーザー用保護めがねがあり,顔面保護具(防護面)には溶接用保護面,防災面,防熱面があります、作業環境,作業内容に合った保護具を使用しましょう。

 

表1 眼・顔面保護具の使用環境・条件

使用環境・条件
眼保護具 遮 光 保 護 めがね 眼に対して有害な紫外放射,強烈な可視線,赤外放射(以下 「有害光線」といいます。)が生ずる作業および場所。 遮光用メガネ 溶接作業
保 護 め が ね 浮遊粉じん,薬液飛沫,飛来物などが発生または発生するおそれがある作業および場所。 粉塵 メガネ イラスト
レーザー用保護めがね レーザー放射の拡散反射する場所および直接のレーザー放射露光を受けるおそれがある作業および場所。 レーザー保護メガネ

眼保護具の使用方法・使用上の注意点

 

使用前に,製品に添付されている取扱説明書などを必ず読み,理解した上で使用して下さい。

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 使用前の点検 | 保護メガネ

① レンズまたはアイピースを洗っても落ちない汚れ・傷・き裂・割れ・変形などの異常がないか。異常力があればレンズまたはアイピースを交換する。交換する際はフレームとのガタツキなどを防ぐために,必ず同一品番のレンズまたはアイピースを使用して下さい。

 

② フレームを洗っても落ちない汚れ・傷・き裂・割れ・変形などの異常がないか異常があれば交換時期です。たとえレンズまたはアイピースに異常がなくてもそっくり新品と交換して下さい。

③ フレームとレンズまたはアイピースにガタツキはないか。ガタツキがあり,次の方法でも直らない場合はそっくり新品と交換して下さい。スペクタクル形のメタルフレームでガタツキがある場合は,枠のビスなどの緩みを点検し,市販の調整ドライバーなどで適度に締め付けて下さい。ゴグル形またはスペクタクル形のプラスチックフレームでガタツキがある場合は,アイピースまたはレンズがはずれかかっているので,フレームに固定するようセットし直して下さい。

使用上の注意| 保護メガネ

① 眼保護具は個人用です。複数の人が共用しないで下さい。複数の人が共用すると,フィット性などで違和感が生じて事故を誘発する原因になるだけでなく,伝染性眼疾患の感染など衛生上からも問題があります。

② 使用後の眼保護具は流水洗浄で,フレームとレンズまたはアイピースに付着したほこり・汚れを取って下さい。レンズまたはアイピースの洗浄は指の腹を使い,堅いブラシ類などの使用は避けましょう。洗浄後の水分は柔らかい布などで拭き取ります。ただし,曇り止め加工し
たレンズ・アイピースの場合は白然乾燥しなければならないものもありますから,使用後の洗浄に際してはその製品に添付されている取扱説明書に従って下さい。

 

メガネ洗浄方法

眼保護具の保守・管理 | 保護メガネ

保守・管理にあたっては製品に添付されている取扱説明書などを読み,眼保護具を正しく保管して下さい。

[保管方法] | 保護メガネ

① めがね・ゴグルを置く場合は,レンズ・アイピース面を下にして置かないで下さい。汚れや傷の原因となり,交換時期を早めます。

メガネの置き方

図 めがねの置き方

② レンズ・アイピース面を直接他のものに接触させないよう,柔らかい袋やケースなどに入れて下さい。

メガネの収納

図 めがねの収納

 

消毒方法 | 保護メガネ

眼病予防のため,時には消毒用アルコール等で眼保護具を拭いて下さい。
レンズ・アイピースによっては白濁等の外観異常が発生するおそれがありますので,消毒の際は製品に添付されている取扱説明書などに従って下さい。

 

交換時期 | 保護メガネ

次の場合は早急に交換して下さい。

 レンズ・アイピースの交換時期

・レンズまたはアイピースを洗っても落ちない汚れ・傷・き裂・割れ・変形などの異常がある場合・強い衝撃を受けた後のレンズまたはアイピース・その他,購人時には見られなかった違和感を感じた場合

眼保護具の交換時期

・フレームを洗っても落ちない汚れ・傷・き裂・割れ・変形などの異常がある場合、レンズまたはアイピースに異常がなくてもそっくり新品と交換して下さい。レンズまたはアイピースにも目に見えないクラックなどの危険性が潜んでいる可能性が大きいからです。
・フレームとレンズまたはアイピースを組立て直しても直らないガタツキが生じた場合
・その他,購入時には見られなかった違和感を感じた場合

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